はぴろーはぴほー

双極性障害の夫とハッピーに老いていくためのハッピーな日報。略して、はぴ老はぴ報

双極性障害の家族がソウ状態で暴れたとき、自分がどうにかしなきゃなどとゆめゆめ思うなかれ!

with双極性障害and糖尿病

私の夫は双極性障害Ⅰ型と糖尿病を患っている。

ここ数年、withコロナ社会と言われているけれど、我が家ではずっと前からwith双極性障害and糖尿病なので、これらの病状が悪化しないように1年365日毎日毎日withしている。
そこへきてコロナとwithなんてことになっているのだけれど、こちらにしてみれば、厳戒態勢を敷いているので、ことコロナに関しては、withoutコロナを目指す日々である。


そんなある日、Twitterを見ていたら、双極性障害である結婚相手に無謀なことを強要されて怖い、誰か助けてほしいと呟いている人がいたのだ。

涙が出た。
気持ちがわかるからだ。

 

と言っても。
実のところ現在の私は、ほとんど笑って暮らしている。
1年365日ある中の355日~360日(私だけ調べ)は、笑って暮らしている。
何しろwithなのだから。

 

もっとも、そうではないツラいツラい年月がかつてはあったのだが、一つずつ乗り越えることで1年のほとんどを笑って暮らせるようになったのだ。

 

なので、同じように苦しんいる人が救われるような何かを発信できないだろうかと思いブログを始めることにした。
もちろん、Twitterで見た彼女に届くことを心から願っているが……

 

とはいえ、双極性障害の専門家というわけじゃあない。
この十数年で経験したことならわかる程度だ。

夫が措置入院したときに世話になった担当医や刑事さん、面接してくれた医師たち、今でも世話になっている主治医、もっというと、診断も難しいそうなので、誤診に次ぐ誤診をしてきた入院前まで夫を診てきた何人かの医師たちによっても、教えられたことならそれなりにある。

 

そのそれなりにある双極性障害のあれやこれやの中で、大事だなと感じていることや、過去に起きた騒動、この先起きるかもしれないハプニング、また日常の出来事を通してリアルなそれぞれの対処法などを報告していこうと思う。

 

ちなみに、双極性障害がどんな病気か知りたい方は、専門医たちが書いているブログが参考になるだろう。
そうではなく、あまりにツラい日々が続くため、明るく楽しい未来が待っているなんて到底思えない患者さん本人やそのご家族に、「そんなことないよ」と伝えたい。
個人差はあるとしても希望は捨てないで、と例え伝わらなくても言うだけは言いたい。

 

なので、参考程度に読んで頂けたら幸いである。

 

ということで、1本目の本稿でも、枚挙にいとまがない夫の暴れん坊エピソードを書きたいところだが、そこはぐっとこらえて、まずは、双極性障害Ⅰ型の患者がソウ状態で暴れたらいかに怖いか(あくまで個人差あり)、実際にあった医師とのやりとりを記すことで伝えてみようと思う。

 

夫がソウ状態で暴れたときのある日の医師とのやりとり

それは、45日間に及ぶ措置入院を経て退院から約1年が過ぎたある日のことだ。
ソウ状態になって興奮している夫を鎮めてもらおうと、私は一人で、夫が通院している病院の精神科に駆け込んだ。

 

必死である。何が起こるかわからない恐怖を抱えて駆け込む。
一刻でも早く夫を落ち着かせることが必要なのだ。
また、ソウの症状が出てしまったときは、できるだけ一緒に居なようにと入院時の担当医や主治医からも指導を受けていた。
よって、部屋を出て一人で病院に駆け込んだのだ。

 

だが、残念なことにその日主治医は休みだった。
どうしよう、相談できる人がいない。絶望の中、帰ろうとしたら、
「診察受けていかれますか? 別の先生で良ければ」と窓口の人が言ったのだ。
精神科というところは、患者の家族も診察を受けることができる。
私は二つ返事で答えた。
「はい! お願いします!」

 

で、診察。
比較的若い女医さんだった。
私は夫の状況を細かく説明した。
専門医からのアドバイスが欲しかったし、解決したかったからだ。
そして、その説明の途中にこう言った。


夫をここに連れてきてもいいですか?
すると女医さんは間髪入れずに、
やめてください。怖いんで。興奮してるんですよね?
ときっぱりと言い切ったのだ。

そう、きっぱりと。

 

専門医も怖がる、いやむしろ専門医だからこそ、恐怖を覚えるレベルの興奮状態(個人差あり)にあることがわかるのである。

連れてこられては迷惑です、とも言っていた。

これが、双極性障害Ⅰ型の患者がソウ状態になったときの症状だ(くどいが個人差あり)。
本人も好きで興奮しているわけではない。
あくまで症状であり、一過性であり、衝動的である(計画性はまったくない)。

 

まず、女医さんの対応について誤解のないよう解説しておこう。

緊急を要する状態だったら他の対処をしたはずだが、処方されている薬とその時点ですでに飲んでいた頓服薬で対応できると判断された。
実際、この日はそれでおさまった。
また、初対面の医師に興奮している状態で会っても、主治医に会うような効果は期待できないと判断されたのではないかと推測する。

説得でどうにかなるものではない。

なだめたり、あやしたり、時に厳しく接したり、なんてことが一切通用しないのだ。

 

さすが専門医である。
あ~いいですよ~連れてきてください、などと適当なことは言わない。
むしろ、手厳しい。
ただし、もしもこの日主治医がいたとしたら、連れてきてください、になるのだが。

 

ソウ状態で極度に興奮してしまったら、あなたも私も、そして専門医ですら、どうにかできるものではないのだ。

 

だったら、どうしたらいいの??? と思われるだろう。

 

対処法は、我が家の場合、以下の2つしかない(※個人差がありますのでそれぞれの対処は自己判断及び自己責任でお願いいたします)。

 

ソウ状態で暴れてしまったときの対処法

  1. 119番通報
  2. 110番通報

 

二択である。

対処法をご覧頂ければ察してもらえると思うが、言い換えると、
夫と私の命を守るための対処法である。

 

119番通報

救急車で病院に連れていってもらう。
そのときに備えて我が家では、主治医に紹介状を書いてもらっている
この紹介状は私のお守りでもある。
特に、双極性障害の場合は、どこの病院でも対応してもらえるわけではないので、あらかじめ受け付けてもらえる病院を見つけておくことが大事である。
興奮している本人と少しでも話が通じるようなら、私はこちらの救急車要請を選択している。
状態によっては、救急隊員が到着した頃に頓服が効いて落ち着きを取り戻していることもあるからだ。
また、病状によって入院が必要となる場合、自費入院となる。
入退院にはある程度の希望が考慮される。

 

110番通報

まったく手に負えないときはこちら。
保護要請である。
双極性障害の夫が発作で暴れているので怖いので保護をお願いします」
と適格に伝えよう。
病気の発作が出ているということ、また怖いということ、この2点は必ず伝えるべきだと私は思っている。
ただし、病名を言っても状況がわからない警察官の方が多いので、そのときは、
「精神病のため保護してください。怖いです」で伝わるはずだ。
ベテラン刑事さんなら保護経験が何度もあると思うので、平常時に警察署を訪ねて刑事さんに相談しておくことをおすすめする。

警察に保護してもらう場合の注意として、強制入院(措置入院)になることがあるのでその覚悟をもって通報しなければならない。
措置入院の場合、全額自費にはならないが状況によって負担額も変わってくる。
入退院には希望が考慮されることはない(複数の医師たちによる判断のみ)。

 

以上が、ソウ状態で暴れてしまったときの我が家の対処法である。
もちろん、興奮状態にならないための対処法もあり、今ではむしろ、そちらの方が何より大事である
それでも、症状が出てしまう可能性があるので、だからこそ、備えることが大切になってくる。

この対処法はとても大事なことなのでそのうち改めて、このことだけで書こうと思う。

 

自分がどうにかしなきゃなどと
ゆめゆめ思うなかれ!

最後に、何よりも大事だと思っていることを書いておく。
それは自分だけで解決しようと思わないことだ。

これは絶対!!

むしろ、悪い方向にしかすすまない。
興奮がおさまるどころか刺激し続けることになる。
かつての私は、自分のことだから自分でどうにかしなきゃと思っていたので、感情を取り乱しながらいつまでもしつこく、興奮している夫に対応していた。


だが、それが大きな間違いだったのだ。
はっきり言って、自分だけではどうにもならない。
特に、家族には甘えてしまうので、病状は悪化するだけだ。


周囲の人々に助けを求める

 

これが解決の近道である。

 

うわっ、大変、ソウ状態こわっ!
と思われた方もいるのではないだろうか。

その通り、まぁ、大変ではある。

でもでもでもでもでもでもでも!

それでもだ。
with双極性障害and糖尿病であっても、楽しく暮らせる

with 双極性障害 and 糖尿病で暮らす私たち

事実だ。
ともに手を取り、互いをいたわり、なぐさめ、励まし、バカ話に明け暮れる、なんてことができるのだ。

実際、そうやって暮らしてきた。

この先もそうしていきたい。

人生100歳時代なんて言われているわけだし。

ハッピーに老いていこうじゃないか。

 

以上

※病状には個人差がありますので、このブログを読むことによって病状が回復することを保証するものではありません